たこ焼き、といえばお好み焼きと並んで大阪を代表する「こなもん」グルメ。大阪に行ったら必ずたこ焼きを食べる、そんな観光客もきっと多いはず。でも大阪にはお好み焼きやたこ焼きだけではない、お馴染みの「こなもん」グルメがあるんです。また小麦粉を使った料理を総称して「こなもん」と呼ぶのも大阪だけ。
今日はそんな大阪の隠れた「こなもん」グルメを紹介しましょう。
いか焼き
阪神といえばプロ野球のタイガースではない、電車んでもない、実はいか焼き？阪神梅田駅前にある阪神デパート。デパートの地下１Ｆにある阪神スナックパークで売られるいか焼きは、大阪人なら誰でも知っているお馴染みのグルメ。いつもお店の前は買い求める人の長蛇の列。その場で立ちながら食べる人もいれば、買って持ち帰る人も多いです。小麦粉とイカの練り合わせを鉄板で焼いたイカ焼き。やわらかい生地とイカの風味が特徴です。家では袋のまま電子レンジでチンしていただきます。オリジナルのいか焼きのほか、卵入りのイカ焼きであるデラバン、ネギ入りのネギいか焼き、ネギ入りのデラバンである和風デラなどの種類があります。中でもデラバンは意外と人気。料金も１５２円から２１６円とお手頃（２０１９年１２月現在）。阪神電車の株主総会では、甲子園球場でいか焼きを販売する提案が毎年出るとか、出ないとか。
＜阪神スナックパーク＞
大阪市北区梅田１丁目１２
１０：００～２２：００
阪神梅田駅から徒歩約３分。
大阪メトロ東梅田駅から徒歩約３分。
キャベツ焼き
難波駅近くの十字路の角で、販売されているキャベツ焼き。もちろん、キャベツを焼いただけでのものではないんです。見た目は小さなお好み焼き？小麦粉を鉄板の上にひき、キャベツと玉子をのせ、ひっくり返して２つ折りにしたキャベツ焼き。量も手頃で食べやすいのが特徴です。店の前で立って食べることができますが、持ち帰ることもできます。難波のほか、鶴橋や東大阪、堺にお店があります。料金は160円（2019年12月現在）
＜キャベツ焼 難波店＞
大阪市浪速区難波中1-18-18
10:00～翌日1:00
南海難波駅から徒歩約３分
ねぎ焼き
イカでもなくキャベツでもなくネギ？実はねぎ焼きも、大阪で有名な料理。ねぎ焼きはお好み焼きのルーツともいわれています。違いはお好み焼きのキャベツでなく、青ネギを多めに使用すること。具は牛すじとこんにゃくの煮込みがメイン。家でもよく作られる、庶民的な味です。関西人ならみんなお気に入りのねぎ焼きの店があるほど。ねぎとキャベツを合わせたミックスのねぎ焼きもあります。ねぎ焼きで有名なお店は「ねぎ焼やまもと」。本店は十三ですが、梅田にも支店があります。人気のすじねぎが１１９０円（２０１９年１２月現在）
＜山本 梅田エスト店＞
大阪市北区角田町3-25 エスト1F
11:30～22:00（L.O.22:00）
不定休日あり
阪急梅田駅から徒歩約５分。
＜福太郎＞
大阪市中央区千日前2-3-17
平日17:00～24:00/土日祝12:00～24:00
年中無休（正月期間をのぞく）
たこせん
たこ焼きを２枚のえびせんべいで挟み、ソースとマヨネーズをかけた「たこせん」。たこせんべいを省略した言い方ですが、大阪で「たこせんべい」と呼ぶ人はいません。大阪のたこ焼き屋では比較的見かけるメニューです。もともとはたこ焼きの容器のかわりにせんべいを使ったという説も。また食べ歩きが難しいたこ焼きが、歩きながら食べられる利点があります。またチーズや玉子、ネギ、明太子などを挟んだたこせんや、えびではなくカレーせんべいを使うたこせんもあります。こなもんをこなもんで挟む、まさにダブルこなもん。大阪の人にとっては人気のおやつの１つです。料金も１００～２００円（２０１９年１２月現在）
＜わなか千日前本店＞
大阪市中央区難波千日前11-19
10：00～23：00(月～金) 8：30～23：00(土日祝) 無休
大阪メトロなんば駅から徒歩5分
南海 難波駅から徒歩5分 http://takoyaki-wanaka.com/
大阪にはない「大阪焼き」
全国には大阪焼きと呼ばれるこなもんがありますが、大阪には大阪焼きはありません。大阪では「まるまる焼き」「リング焼き」と呼ばれています。円状の丸い容器にお好み焼きの具材を入れて焼いた大阪焼き。
その他にも卵焼きの中にたこ焼きをくるんだ「ぺちゃ焼き」、たこ焼きのルーツとも言われ浅い鋼板に水で溶いた小麦粉を流し入れこんにゃくや紅生姜を入れて焼いた「ちょぼ焼き」、屋台でよく見かける、薄いお好み焼きを箸に巻いた「はし巻き」など、大阪にはさまざまな「こなもん」があります。韓国人もプンシクが大好きですが、大阪の人もこなもんが大好き。お好み焼きやたこ焼きだけでなく、大阪で是非いろんなこなもんを味わっていってくださいね。